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遺言21 究極の遺言「法的に正しく良い遺言」とは?

遺言についてのスペシャルコンテンツも、ほぼ最終回ということになりました。「ほぼ」というのは、自信のなさの現れで、後で何か思いついてしまうかもしれないのですが。

 

今回はついに究極の遺言である「法的に正しく良い遺言」について、具体的に検討していきたいと思います。

 

ここで再度、「法的に正しく良い遺言」の定義を確認しておきましょう。

 

「法的に正しく良い遺言」とは、

 

遺言が無効になることなく、相続人の争いを防止し、

 

最低限の手間と費用で即座に執行することのできる遺言です。

 

このような究極の遺言を作成するためには、数多くのノウハウと注意点が必要です。

 

以下、それらについて、具体的に見ていきましょう。

 

「遺言能力」があるうちに作成する

 

遺言能力については、以前の記事でも書きましたが、遺言を作成することができる判断力を意味します。したがって、高度な内容の遺言を作成するのであれば高度な判断力が必要で、簡単な内容の遺言であれば、多少、判断力が低下していても問題なしと判断されます。

 

つまり遺言は、「頭がしっかりしているときに作成する」ことが必要であり、そうでなくなってから作成された遺言は「本人の真意が反映されているとはいえない」として無効とされる恐れもあります。遺言はいつもで撤回、訂正することができるので、「そろそろ」と思ったときには、早めに作成することが必要です。

 

公正証書遺言にする

 

「法的に正しく良い遺言」は、自筆証書遺言ではなく、公正証書遺言で作成する必要があります。「必要がある」とまで言い切っているのは、複数のメリットがあるからです。

 

遺言を公正証書で作成すると形式的な不備によって遺言が無効になることがありません。もちろん、自筆証書遺言でも弁護士や行政書士がサポートしていれば、形式的な不備のない遺言を作成することができますが、公正証書遺言であれば、遺言に不満を持つ相続人に対して、最初から「形式的な不備がない」と思わせる効果があります。

 

また、前述した「遺言能力」についても、公証人と2人の証人が立ち会っていることから、遺言能力に対する疑念を最小限にする効果があります(絶対ではありませんが)。

 

そして、公正証書遺言の方が、内容についての信頼性が高まります。公正証書遺言を作成するためには、公証人に対していろいろな資料を提出する必要があります。たとえば、遺言者本人の誕生に至るまでの戸籍謄本、相続人の戸籍謄本、受贈者(遺贈を受ける人)の住民票、それに財産に不動産がある場合は、登記簿謄本、その他財産についての資料などです。

 

公正証書遺言は、これらの資料を取り揃えて、内容に誤りのないことを公証人自身が確認しながら作成するので、内容についての信頼性が非常に高いものになります。もちろん、自筆証書遺言でも同じような資料を取り揃えて作成することもできますが、そこまでするのであれば、公正証書遺言にした方が良くなります。

 

さらに、公正証書遺言は、家庭裁判所による検認の必要がありません。検認については、以前のコンテンツで書きましたが、それなりに面倒な手続きです。これをしなくていいというだけで、公正証書遺言にする十分なメリットがあります。

 

相続人、受贈者を明らかにする

 

これも公正証書遺言にすれば、信頼性のある資料の提出を求められるので、あまり考えなくもいいのですが、自筆証書遺言にしても同じような資料をそろえて作成しなければ信頼性は高まりません。

 

まずは遺言者本人の誕生に至るまでの戸籍謄本です。これは、遺言者の相続人(子供)の有無を証明するものになります。「実は、前妻との間に子供がいた」などということは、これにより明らかになります。また、相続人全員の戸籍謄本です。これは遺言者と相続人との関係を明らかにするためです。また、公正証書遺言の作成のときは、遺贈を受ける人の住民票が必要です遺贈する人を間違えないためだと思っていいでしょう。

 

さらに、相続人の関係をわかりやすく示すために、相続関係図(家系図のようなもの)を作成しておきます。

 

これらの資料を取り揃えた上で、遺言の中で「長男A(住所xxxx、生年月日xxxx)には、次の不動産を相続させる」といったように、個人を特定します。

 

財産を具体的にする

 

遺言を作成する上で、財産の内容に漏れや抜けがあってはいけません。もし、遺言に記載されていない貴重な財産が残ってしまった場合、その財産の分割について協議しなければならなくなるからです。もしその不動産が不動産や預貯金、金融商品だった場合は、相続人全員の押印のある遺産分割協議書を作成しなければ、名義を変更することができなくなります。

 

こうした漏れや抜けを無くすために、まず、財産目録を作成します。

 

不動産、預貯金、株、その他金融商品、ゴルフ会員権、車、骨とう品や宝石など、あらゆるものを書き出して、どれくらいの価値があり、預貯金の口座番号を含め、それらの財産がどこに保管されているか等をリスト化します。可能なら夫婦や家族でこれを行って、漏れをなくします。

 

そのようなリストを作成した上で、遺言で各相続人に財産を割り当てるのですが、それでもどうしても漏れてしまうものがあるかもしれません。恐らくそれらはそれほど重要なものではないと思うのですが、念のため「その他の財産は、長男Aに相続させる」としておくことで、協議を避けることができます。

 

現金、預貯金の相続、遺贈について

 

よく遺言の例文集などを見ると、「長男Aには、xxx銀行xxx支店 普通口座 xxxxx の貯金を相続させる」といったものがありますが、このような書き方は問題が生じる可能性があります。

 

遺言をしたときには口座に1,000万円あったものが、相続を開始した時には200万円だったとするとどうでしょうか? 法的には200万円が正しいという可能性が高いのですが、長男Aは納得できないでしょう。

 

現金を相続するときは、金額か相続分あるいはそれらの組み合わせで記載した方が誤解を生じません。

金額指定の場合
長男Aには500万円、長女Bには500万円を相続させる。

 

相続分指定の場合
長男Aに2分の1、長女Bに2分の1の現金、預貯金を相続させる。

 

組み合わせの場合
妻Aに1,000万円、残りの預貯金は長男Bと長女Cに折半して相続させる。

 

現金の相続を金額で指定した場合(「長男Aには1,000万円を相続させる」など)、相続開始のときには、そのお金が足らなくなっていたとしたらどうなるでしょうか? こういう場合に備えると、遺言に記載した金額は生活費などに使わないように分けておくようにする必要があります。

 

遺留分侵害の有無を確認する

 

遺留分を侵害する遺言を作成しても、それだけでは遺言は無効になりません。しかし、遺留分を侵害された相続人が遺言の執行に異議を唱えたり、遺言の執行後に遺留分減殺請求を行ったりした場合は、遺留分の侵害をなくすような措置を取らなければならなくなります。

 

スムーズな遺言の執行のためには遺留分の侵害をしない内容にするのはもちろんですが、どうしても侵害する必要がある場合は、あらかじめ侵害される相続人とよく話し合っておくことが重要です。

 

遺贈や相続の割増しについて理由を付す

 

法定相続分を変えて相続する場合は、必要に応じてその理由を付けた方がいいときがあります。

長年遺言者を献身的に看護してくれた長男の妻Aには、長男への相続とは別に、100万円を遺贈する。

 

このようにすることで、他の相続人の不満を減らしたり封じ込めたりする効果があります。

 

ただし、減らす理由については、書くと余計なトラブルの元にかるかもしれないので、やめた方がいいでしょう。

 

遺言執行者の権限を明らかにする

 

遺言執行者の指定は、必ずしも必須ではないのですが、相続人が多い場合や財産の種類が数が多いときは、遺言執行者を指定した方がスムーズに進みます。特に遺言の作成に弁護士や行政書士が関与した場合は、その弁護士や行政書士を遺言執行者にした方が、執行のための資料の収集の手間を省けたり、遺言者の真意や遺言作成の経緯を知っているために、よりスムーズな執行が可能です。

 

以前にも書いたことがあるのですが、この場合、遺言者執行者の権限を明らかにする必要があります。

 

遺言執行者を指定する遺言

1 遺言者は本遺言の執行者として以下の者を指定する。
  東京都葛飾区東金町1丁目27番13号
  行政書士 村杉裕樹
  昭和40年10月22日生

 

2 遺言執行者は以下の権限を有するものとする。
  第○条記載の不動産の所有権移転登記を手続する権限
  第○条記載の預貯金を単独で名義変更、解約及び払戻する権限
  その他遺言執行のための一切の権限

 

特に銀行は、内規などを楯にとって、遺言執行者による口座の名義変更や解約を嫌う傾向にあります。そして、しばしば遺産分割協議書の作成を求めてくるのですが、遺言の内容に不満のある相続人がいた場合は、遺産分割協議書に押印することを嫌がるかもしれません。

 

そのような場合に備えて、遺言において遺言執行者の権限を明らかにしておけば、スムーズな遺言執行に役立てることができます。

 

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